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不妊症の原因


不妊症の原因としては、女性の側の原因・男性の側の原因・男女共通の原因があり、
それぞれにいくつかの原因が考えられます。

  不妊症/排卵障害   不妊症/子宮着床障害   不妊症/卵管障害

不妊症の原因(女性)

 1.不妊症と排卵障害

排卵障害にはこんなケースがあります

   ■散発性無排卵周期症 ・・・ 時々、無排卵周期となる
   ■持続性無排卵周期症 ・・・ 無排卵周期が続く
   ■希発排卵症 ・・・ 年に1〜2度しか排卵しない
   ■無排卵症 ・・・ まったく排卵が見られない

生理不順があったり、生理周期が極端に不規則な場合は、排卵周期の異常に気づきやすいのですが、
生理が規則的にあったとしても無排卵という場合もあります。

体温の変化からも読み取れる場合がありますので、基礎体温をつけるなどして注意しましょう。

→関連記事:不妊症と冷え性の密接な関係について




☆排卵障害の原因としては次のようなことが考えられます

@高プロラクチン血症による不妊症

プロラクチンは、脳下垂体から分泌されるホルモンで授乳をつかさどります。
授乳期はまだ子供が小さいので次の子供を妊娠しにくいように、自然に備わった不妊期なのです。

しかし、このプロラクチン値が授乳期以外に高いと、脳下垂体から分泌される排卵刺激ホルモンと
黄体化ホルモンの分泌なトラブルが起き、不妊や生理不順、流産の原因になることがあります。

→生理のメカニズム

西洋医学ではこのプロラクチンを抑える薬もありますが、めまいや頭痛などの副作用を伴います。
また、普段用いる胃薬などの薬の中にもプロラクチンの生産と分泌を促すものもあり、排卵障害の原因になることもあります。
また、高プロラクチン血症の原因としては、脳下垂体の腫瘍、視床下部、甲状腺機能の低下などがあります。

東洋医学的には、強いストレス、イライラ、不安、心配、不眠などの情緒不安定、
手足の冷え性や血行不良、ホルモンのアンバランスなどが高プロラクチンの原因と考えられています。

A多のう胞性卵巣症候群による不妊症

多のう胞性卵巣症候群は、女性の約7〜10%にみられます。
通常、卵子は成熟すると卵巣の外に排卵されます。
多のう胞性卵巣症候群の場合は、卵巣の表皮が硬く、卵子が皮を破って外へ出ることができなくなり、不妊症の原因になります。
この病気になると、外に出ることのできない成熟した卵子が卵巣の中にたまって、はれ上がってしまいます。

治療は、薬物療法が一般的で、症状としては、肥満や多毛症を伴うこともあります。
主な原因は下垂体による黄体形成ホルモンの過剰分泌です。

このホルモンが過剰になると、男性ホルモンであるアンドロゲンの分泌量が増加するのですが、
多毛や声が低くなるなどの症状があらわれるのはこのためです。

B卵巣嚢腫(のうしゅ)による不妊症

卵巣に液体や粘体がたまって膨らむ、良性の脳腫です。
通常、直径7センチ以上になると手術をすることが多いようです。
また、この病気は下半身の冷えによって起こりやすいとも言われていますので、
身体を温めるよう工夫し、予防に努めましょう。

Cシモンズ病による不妊症

脳下垂体前葉の機能にトラブルが生じ、ホルモンの分泌に異常をきたす病気です。

脳下垂体からは、性腺刺激ホルモン・黄体化ホルモンなど排卵を促すためのホルモンが分泌されますので、
ここに異常が起きてしまうと、卵巣や子宮が正常でも妊娠に必要な排卵ができず、生理がとまり不妊症になってしまいます。

その他、脳下垂体から分泌されているホルモンには、甲状腺や副腎を刺激するホルモンなどもあり、
シモンズ病で異常をきたすと、体がやせる・貧血・脱毛などの症状があらわれることもあります。

D心因性無排卵症による不妊症

排卵のメカニズムは脳下垂体の視床下部がつかさどっていますが、この視床下部はストレスの影響を受けやすく、
卵子がうまく育たなくなり不妊症になる場合があります。

生理不順の原因の70%がこの視床下部のダメージにあるといわれるほど、
心と生理の問題は切り離すことができない関係にあるのです。

「不妊治療に一生懸命になりすぎるために、かえってそれがプレッシャーになりうまくいかない」また、
「妊娠をあきらめたら、とたんに赤ちゃんができた」などという話もよく聞かれます。

これは一種のストレスが視床下部に影響を与えるために起こる現象と考えられます。

この他に、冷え、生活の乱れ、過労、過度な運動、無理なダイエットなどによっても視床下部がダメージを受けますので、
日常の注意が必要です。

→生理不順と視床下部について
→基礎体温とストレス


心が与える不妊症
戦争中には、多くの女性が無月経だったという事実があります。

また、過激な運動により精神的ストレスや体重の減少が加わることで、
長距離ランナーの中には無月経の女性が多いともいわれています。

無月経の方が実績が上がるということで、治療をしないという話もよく聞きます。

最近では、女性の社会進出も増えていますが、人間関係の不調和や、
仕事でのプレッシャーなどが排卵のメカニズムを狂わせる原因につながっていることは否めません。

ストレスの解消法も積極的に考えたいものです。

E肥満による不妊症

肥満女性は、体脂肪が多いことから卵胞ホルモンが脂肪の中に蓄積されてしまい、 排卵を起こしにくくなります。
特に下半身が太っているという方は、 下半身の血液循環が悪く骨盤内の血流がとどこおって、子宮内の環境を悪くします。

また、ホルモンは体重に応じた量が必要になるのですが、体重が重すぎるとホルモン不足になります。
そのため、脳下垂体からのホルモンの働きが悪くなり、排卵障害が起きる原因にもなります。

更に、太りすぎの方は多のう胞性卵巣症候群になりやすいとも言われています。

しかし、肥満を解消するために無理なダイエットをし、急激に体重が変化すると、これもホルモンのバランスをくずし、
不妊症の原因になりますので、バランスのとれた食事や適度な運動によって改善することが大切です。

 なぜ急激なダイエットは不妊症の原因になるのでしょうか?

人間の身体は、飢餓状態になるとまず生命を守ることを優先させるため、排卵を促すホルモンから停止していきます。

つまり、生命を維持しようとするために、身体が妊娠に必要なメカニズムからストップして、不妊症の状態にするわけです。

その結果生理が不順となり、無月経などの症状が出てくることになります。

これを体重減少性無月経と呼び、元に戻らないケースもありますので、無理なダイエットは避けるようにしましょう。

                     
F過度な飲酒による不妊症

大量のお酒を飲む女性は、 月経が不順になり、 排卵障害が起こり、なかなか妊娠しづらくなる恐れがあるという報告がなさ れています。

→関連記事:不妊症の原因(女性)「飲酒」

 2.不妊症と子宮着床障害

子宮着床障害とは、受精はするけれどもその受精卵が子宮にうまく着床できずに流れてしまい、結果的に不妊症になるというものです。

これにもいくつかの原因がありますので、それぞれについてご説明しましょう。

☆子宮着床障害の原因としては次のようなことが考えられます

@子宮の形態異常による不妊症
@子宮奇形

女性の性器は胎児の時に形成されますが、この成長過程に異常があると、子宮が奇形になってしまいます。

■子宮の正常な発育 ■奇形になるケース
ミューラー管が左右に2本あり合わさって形成されます。

上の部分は左右に別れ、卵巣と卵管に、下の部分はひとつの子宮と一本の膣になります。
発育の過程に異常が起こると、
ひどい場合には、膣や子宮が無いという状態もありえます。
また、ミューラー管が1本しかない場合は、単角子宮(卵巣と卵管がひとつずつしかない)になりますが、発育がよければ妊娠することができます。
A子宮発育不全

通常、成人女性の子宮はたて7センチくらいなのですが、これが極端に小さいと妊娠しにくく、不妊症の原因になる場合があります。

それほど極端でない場合は心配要りませんが、子宮不全は女性ホルモンの働きが悪いことによっておこりますので、
ホルモンの分泌を整えることが、不妊克服の早道になるかも知れません。

A子宮組織の異常による不妊症
@子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の壁を形成する平滑筋細胞が部分的に集合し、こぶになった両性の腫瘍です。

  【着床を妨げる筋腫】
  ■粘膜下筋腫・・・子宮の内膜下にでき、子宮の中腔にとびだす
  ■筋層内筋腫・・・筋肉層の中にでき、内膜を圧迫する

筋腫が原因で子宮内膜にでこぼこができると、受精卵が着床しにくくなり不妊の原因になる場合があります。

また、場所によっては、赤ちゃんが十分な栄養を吸収できなかったり、
子宮が赤ちゃんの発育に合わせて大きくなれなかったりということがおこる場合があり、せっかく着床してもうまく育たないことがあります。

子宮筋腫ができる原因は明らかではありませんが、
身体(特に下半身)が冷えることにより、血行が悪くなって筋腫ができるという説もあります。

→子宮筋腫と冷え性の関係


A子宮内膜炎

大腸菌や淋菌などの病原菌が子宮に入り、内膜に炎症を起こすと子宮内膜炎になります。
受精卵はこの子宮内膜に着床しますので、炎症があると着床を妨げ、不妊の原因になります。
不正出血、下腹部や腰の痛みが症状としてあらわれます。

治療には抗生物質を用いますが、予防という観点からは、身体を清潔にすること。
そして、身体を冷やすと免疫力が落ち細菌に対する抵抗力も弱まりますので、身体を冷やさず、体温を保つことが大切です。

B子宮内膜症

子宮内膜症とは、本来子宮にしかないはずの粘膜組織が子宮以外のところ(卵巣、卵管、腹膜、膣の壁、子宮の筋層内など)
に発生し癒着する病気です。

この組織は生理の時に出血し、子宮にあるものは体外に排出されますが、
その他の部分にあると排出ができず、血腫になってしまいます。

これが子宮筋層内にできると、子宮筋腫のような状態になり、着床を妨げますので不妊の原因になります。

原因としては、

・月経血が排出されずに逆流し、内膜細胞が子宮以外で増殖する
・月経血の逆流が刺激になり、他の細胞が、内膜細胞に似た組織に変わる

などといわれていますが、はっきりした原因はわかっていないのが実情です。

→子宮内膜症と冷え性の関係

B黄体機能不全による不妊症

排卵した後、卵巣の中には黄体という組織ができ、黄体ホルモンを分泌します。
この黄体ホルモンは、子宮で内膜を作り妊娠の準備をうながす働きをするなど、妊娠を継続させるには無くてはならないホルモンです。
この黄体ホルモンの分泌が悪いと、受精しても受精卵が子宮内膜でうまく育たず流れてしまい、不妊の原因になります。

黄体機能不全の原因としては、排卵前の卵胞の発育過程でのトラブルが考えられます。

→黄体機能不全と冷え性の関係

C頸管因子障害による不妊症

子宮頸管から出る粘液が子宮の入り口で、精子の通過を阻害するために不妊症になってしまう状態があります。
時には、抗精子抗体という物質ができ、子宮の入り口で精子を殺してしまうことさえあります。

この場合は、粘液を改善するか、人工授精を行なうようです。

D喫煙の影響による不妊症

喫煙によって、子宮内膜の血流が低下し、子宮性不妊症が発生することから着床しにくくなります。

また、卵管の働きが悪くなり、卵管から受精卵がスムーズに子宮まで運ばれにくくなるために、子宮外妊娠を起こす可能性もあります。


タバコが与える赤ちゃんへの影響
私たちの身体に様々な影響を与える喫煙ですが、当然赤ちゃんにとっても大敵となり、具体的には次のような現象が現れます。

妊娠中の喫煙は、多くの先天異常と関係がありますが、イギリスの調査では、「無能症」との相関関係が発表されています。

父親の喫煙も先天性異常と関係があり、中国の調査では「二分脊椎」の発生と相関関係があるとされています。

卵子の元になる卵祖細胞は妊娠20週には、数百万個に分裂しています。

また男の子では、胎児期の母親の喫煙が精液濃度の低下を引き起こす場合もあります。

妊娠中に母親が喫煙すると、その子が将来不妊症になる可能性が高いのです。

→関連記事:不妊症の原因(女性)「卵管障害による不妊症」

→関連記事:不妊症の原因(男女共通)「タバコと不妊症」

 3.不妊症と卵管障害

卵巣から排卵された卵子は、卵管采に捕らえられ卵管に移動します。

そしてここで受精し、分裂を繰り返しながら子宮腔内へ移動し子宮内膜に着床するわけですが、
何らかのトラブルにより卵管が閉塞してしまうと、精子が卵子のある場所にたどりつけず受精ができなくなります。

これが、卵管障害による不妊症で、炎症によって閉塞を起こしてしまうことが多いようです。

また、卵管は卵子の単なる通り道ではなく、卵が育つのに必要な物質を分泌するなど、
妊娠に重要な役割を担っていますので、卵管が健やかな状態に保たれることが望ましいのです。

卵管障害の原因としては次のようなことが考えられます

@子宮内膜症による不妊症

子宮内膜症とは、本来子宮にしかない内膜組織が、子宮の筋層内や卵巣、
卵管などに入り込んで癒着し手しまう病気です。

→子宮内膜症

この内膜組織が卵管の中や周囲に入り込むと卵管の閉塞の原因になり、不妊症になってしまう場合があります。

→子宮内膜症と冷え性の関係

A子宮内膜炎による不妊症

子宮内膜炎とは、大腸菌や淋菌などの細菌が膣から入り、子宮の内膜が炎症を起こしてしまう病気ですが、
そのままにしておくと、炎症が卵管にまで広がり、閉塞を起こしてしまって不妊の原因になることがあります。

→子宮内膜炎

B性行為感染症による不妊症

性行為による細菌の感染で、卵管が炎症を起こし閉塞してしまうことによっておこる不妊症です。
この中で最も多いのがクラミジア感染症で、卵管閉塞のうち過半数以上がこのクラミジア感染によるものだといわれています。

感染初期に治療をすれば不妊や流産などは防ぐことができます。

C性器結核による不妊症

結核菌が性器内に入り炎症を起こします。
これが原因で卵管に炎症を起こすと、卵管閉塞による不妊の原因となります。

D手術の後遺症による不妊症

人工中絶など、卵管や子宮またはその周辺で手術を受けた後、ケアが不十分ですと細菌が入り込んで炎症を起こすことがあります。
ちゃんとした病院ならケアを怠ることは無く、抵抗力がつくまで安静にすればまずおこることはありません

E喫煙の影響による不妊症

喫煙により、様々な機能低下を起こし、それが卵管に影響を及ぼすと、

・卵管采が卵子を捕らえる能力が低下し、受精の準備ができなくなる。
・卵管の絨毛の働きや卵管の運動が低下し、受精卵が子宮にまで運ばれず子宮外妊娠を起こす。

などの不妊症の原因になる場合があります。

→関連記事:不妊症の原因(女性)「子宮着床障害」

→関連記事:不妊症の原因(男女共通)「タバコと不妊症」

不妊症と飲酒


「ブリティッシュメディ カルジャーナル」によると、430名の女性を対象にした調査研究で、
1週間にワイン5杯 (ビール中瓶4本、日本酒4合)以上飲むと、
受胎能力に影響を及ぼすことが 明らかになったと報告しています。

また、半年間の調査を通して、飲酒量が上記以上の女性はそれ以下の女性に比べると、妊娠率は2分の1だったということです。

更に、毎日飲酒する習慣の刈る女性は、飲酒しない女性に比べて、
流産の確率が2.5倍以上になると報告しており、(喫煙が加わると4倍以上)
女性は妊娠を望むなら、飲酒を控えるべ きであると結論づけています。


                



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